醜形恐怖症日記 〜僕と薄毛〜

20代後半で薄毛が原因で醜形恐怖症を患い、会社を休職してから克服して行くまでの経験を4コマ漫画で赤裸々に綴っています。

【醜形恐怖症の僕が読んで楽になった本⑥】自分の顔が嫌いですか。

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こんにちは。shu-changです。

 

本の紹介も6回目になりました。今回は「自分の顔が嫌いですか」です。

 

今回の本も1回目に紹介した「身体醜形障害」と同様、精神科医の著者が醜形恐怖症患者の症例を紹介しながら、醜形恐怖症について解説しています。(こちらの方が症例多めです。)

 

「読んで楽になった本」として紹介していますが、もちろん自分がこういう性格の傾向があり、醜形恐怖症になったんだなと分かり、楽になった部分もあります。

 しかし、症例によっては読んでいて、(自分が何となく共感できるからかもしれませんが)辛くなってしまう部分もありました。

 

なお、髪の毛へのこだわりはアメリカの醜形恐怖症患者だと約63%もの割合を占めるそうです。

 

【内容】

アメリカ精神医学会の診断基準で醜形恐怖症は以下のように定義されています。

  1. 「本人が醜いとする身体の部位がある」ということ
  2. 鏡による確認や身づくろいなど同じ確認行動が繰り返され、過度に他人と自分を比較するということ
  3. その外見のとらわれによって苦痛が生じ、社会的、職業的領域において機能の障害が起こっているということ

 

また醜形恐怖症患者の約80%がうつ病を併発していると言われており、その他にも不安障害(社会恐怖)や強迫性障害や妄想障害を併発しているケースが多いと言われています。

 

本書では「顔の左側」「顔の色」「目」「脚の長さ」「オカマのような顔」「シミやそばかす」「縮れ毛」「顎の細さ」「頬の赤さ」「眉毛」「ペニスの大きさ」等で醜形恐怖症を患った患者の症例が紹介されています。

 

軽い恐怖症のレベルの症状であればSSRIと呼ばれる抗うつ薬や認知行動療法等の精神療法が比較的効果を示しますが、重度の強迫観念や妄想傾向の強い症状だとSSRIや精神療法はあまり効果を示さないことが多いようです。

 

また醜形恐怖症になりやすい性格として、

  • 否定的自己認知
  • 対人過敏
  • 強迫的思考

 の三つを挙げています。

 

どんな人が読んだら良いか】

  •  自分の体の一部分をひどく醜いと感じ、自分は病気なのではないか?と感じる人
  • 家族が体のコンプレックスに対して異常な悩み方をして困っているという人

※1回目に紹介した「身体醜形障害」よりは重い内容なので人を選ぶかも。 

 

学んだこと】

  •  対人関係の劣等感が自分の美醜感に歪みを与える場合があるというのはまさにその通りだなと思いました。(ささいな一言や、環境が変わったばかりの状況が発症の原因となることがある。)
  • 醜形恐怖症になりやすいパーソナリティー障害がいくつか紹介されています。自分は回避性パーソナリティー障害(簡単に言うと大切に大切に育てられて、人の間でもまれた経験が乏しく、当然ちょっとしたことでも傷つきやすく、自分が大事にされるような場所でなければ、行こうとしない人間)の気があるなと思いました。その事を主治医に話したところ「パーソナリティーなんて年をとる過程で変わる可能性があるんだから決めつけるのは良くない」と言われました笑
  • 美容整形技術の発達により醜形恐怖症の発症数は年々下がってきていると言われています。救われる人もいますが、何回も繰り返して病んでしまう人もいるので良いのか悪いのかという感じです。(自分がそれっぽい治療に手を出して病んだだけに…。)

 

【近況報告】2019年8月

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こんにちは。shu-changです。

 

今回から月に一度ぐらいのペースで自分の症状の経過報告をしていこうと思います。

 

まず、醜形恐怖症日記本編で書いた通り、9月末で会社を辞めることにしました。

 

周囲に人がいる状態だとどうしても、誰かに薄毛を馬鹿にされるという強迫観念に襲われて、仕事も手につかず、疲弊して帰宅後も家族に悪影響を与えてしまうからです。

 

現在は有休消化に入っており、在宅で出来る仕事を模索中です。(この辺りの話も何か別の機会で話せたら良いなあと思います。)

 

さて、しばらく会社に行かなくていい状況でだいぶ気持ちも楽になりましたが、現在の症状は相変わらず以下のような感じです。

 

  • 常にある頭頂部の違和感(大きなかさぶたが張り付いているような感覚)
  • 薄毛について何か言われるという不安で人と会うのがしんどい。
  • 薄毛について何か言われるという不安で人が多い場所に行くのがしんどい。
  • 有休消化中の間で数日出勤する会社がとてつもなくしんどい。

 

例えば、帽子を被って外出する、かつらを被る、治療するとなっても、「薄毛について何か言われる不安」がそれらがバレるかもしれないという不安に置き換わるだけです。

 

何とも難しい問題です。

【心の治療法③】アサーショントレーニング

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こんにちは。shu-changです。

 

第3回目は「アサーショントレーニング」です。

 

アサーショントレーニングとは「自分の言いたいことを上手に相手に伝えるための練習」です。

 

対人関係には以下の法則があります。

  • 力の関係:一方が支配的になると相手は服従的に、服従的になると相手は支配的になる。
  • 距離の関係:友好的に接すると相手も友好的に、敵対的に接すると相手も敵対的になる。

 

言いたいことがうまく言えない、いつも相手を傷つけてしまうという人は自分を責めがちですが、自分を苦しめても意味はありません。

 

それでは「自分の言いたいこと」を「相手のこと」も「自分のこと」も思いやりながら伝えるにはどうしたらいいだろうか、という練習が今回のアサーショントレーニングです。

 

具体的には以下の手順になります。(具体例は漫画を見て下さいね。〕

 

  1. もっと上手に自分の気持ちを伝えられたらよかったのに、と思った出来事を書き出す。
  2. 攻撃的な(自分のことだけを思いやった)言い方を書き出してみる。
  3. 受身的な(相手のことだけを思いやった)言い方を書き出してみる。
  4. 望ましい(相手のことも自分のことも思いやった)言い方を考える。

 

4.まで出来たら、今度は4.で考えた文章を実際に声に出します。言いにくい部分は言いやすいように変え、スムーズに言えるようになるまで数回繰り返します。

 

練習はこれだけです。次は実際の場面で練習してみて下さい。

 

大事なのは「上手に伝えられるようになること」以上に「上手に伝えようとする姿勢」です。

【心の治療法②】スキーマ

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こんにちは。shu-changです。

 

今回のテーマはスキーマを知るです。

 

ある出来事が起こった時に瞬間的に浮かぶ考えを「自動思考」と言いますが、スキーマとはその自動思考の元となる考え方の癖、根本のテーマのことを言います。

 

※過去記事で自動思考のことを「ある出来事が起こった時に浮かぶ考え方の癖」と説明していましたが、どうやらスキーマの方が意味合いが近いようです。

  • 自動思考→ある出来事が起こった時に瞬間的に浮かぶ考え
  • スキーマ→自動思考の元となる考え方の癖、テーマ

と定義を修正させて下さい。

 

子供時代に人間の当たり前の欲求が満たされない経験や、生まれつきの特徴によって偏ったスキーマが生まれます。(早期不適応的スキーマといいます。)

 

一度、自分の自動思考をいくつか書いてみて、自分のスキーマを見つけ出し、それが早期不適応的スキーマかどうかチェックしてみることをオススメします。

 

それではまず人間の当たり前の欲求ですが、大きく5つに分類できます。

更にその欲求が満たされないことで生まれるスキーマの分類をで示します。

 

  1. 愛されたい→人との関わりが断絶されること
  2. 有能な人間になりたい→「できない自分」にしかなれないこと
  3. 自分の感情や思いを自由に表現したい→他者を優先し、自分を抑えること
  4. 自由にのびのびと動きたい→物事を悲観し、自分や他人を追い詰めること
  5. 自律性のある人間になりたい→自分勝手になりすぎること

 

次に上記のスキーマの具体例を見てみます。

 

  1. 自分はいつも人に見捨てられる。人は自分を攻撃してくる。人は自分を理解してくれない。自分はダメ人間だ。自分は変わり者だ。
  2. 自分は無能だ。自分にはどうにもできない。自分は自分を生きていない。やったってどうせ失敗する。
  3. 嫌われたくない。自分より相手を優先するのは当然のこと。何とかして皆に認められたい。
  4. 人生は苦しいことだらけ。こんな私が楽しんではいけない。物事は完璧にこなさなければならない。うまくいかなければ罰を与えられるべきだ。
  5. 自分は他人と違う特別な存在だ。我慢したくない

 

いかがでしょうか?

 

自分の自動思考について何かしんどい、辛いと感じるのであれば、自分のスキーマが何なのかを見つけ、それが偏ったスキーマであるのであれば、それを認識した上で柔軟な考え方を模索されるといいと思います。

 

この「スキーマ」を見つけるステップも認知行動療法で柔軟な考え方を練習するにあたって必要なステップになります。

 

認知行動療法って何?という方は↓記事ご覧下さい。

bdd-diary-usuge.hatenablog.com

 

何で心理士さんパンクなの?という方はこちら記事もどうぞ。

bdd-diary-usuge.hatenablog.com

 

【心の治療法①】認知のゆがみ

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こんにちは。shu-changです。

 

今回からは醜形恐怖症日記本編でも少し紹介しましたが、僕が闘病中に勉強した心の治療法についてさらに深堀りした部分や役に立ちそうな情報を発信していきたいと思います。

 

一回目は「認知のゆがみ」を知るです。

 

まずはあなたが最近、嫌な気分をした場面を想像して以下の三点を考えてみて下さい。

 

  1. 状況(5W1H)
  2. 気分(短いフレーズ)
  3. 自動思考(長いフレーズ)

 

「自動思考」とはある出来事が起こった時に浮かぶ考え方の癖である、ということを以前の記事でも紹介しました。

 

bdd-diary-usuge.hatenablog.com

 

この「自動思考」が極端な場合やマイナスのイメージがある場合、認知の歪みが発生している場合が多いです。

 

認知の歪みにはいくつかのパターンがあります。以下7つ紹介します。

(具体例はマンガ参照)

  

  1. 感情的決めつけ(証拠もないのにネガティブな結論を引き出す)
  2. 選択的注目(良いことも多く起こっているのに、ささいなネガティブなことに注目する)
  3. 過度の一般化(わずかな出来事から広範囲のことを結論づける)
  4. 拡大解釈と過小評価(都合の悪いことは大きく、反対によくできていることは小さく考える)
  5. 自己非難(自分に関係のない出来事まで自分のせいと考える。原因を必要以上に自分に関連づけて、自分を責める)
  6. 0か100か思考(白黒つけないと気がすまない。非効率なまで完璧を求める)
  7. 自分で実現してしまう予言(否定的な予測をして行動を制限し、その結果失敗する。)

 

自分の自動思考がこの7つに当てはまっていないかを確認することで、自分はもしかしたら偏った考え方をしているのではないか?ということを理解でき、少し心が軽くなるかもしれません。

 

認知行動療法ではこの自動思考に対する反証を考えることで、最初のボックスの中の2.気分の感じ方を和らげていくことになります。

【醜形恐怖症の僕が読んで楽になった本⑤】顔ニモマケズ

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こんにちは。shu-changです。

 

5回目は「夢を叶えるゾウ」等で有名な水野敬也さんの「顔ニモマケズ」です。

 

水野敬也さんは自己啓発本のイメージがあったので、このような「見た目」に関する本を書くのは少し意外だなと思っていたのですが、ご本人も思春期の頃、顔のむくみに対する醜形恐怖を抱えていたそうです。

 

余談ですが、昔、新宿の紀伊国屋で「夢を叶えるゾウ2」のサイン会でサインを頂いたことがあるのですが、醜形恐怖とは縁のなさそうなユーモアのあるかっこいい方でした。(この後合コンに行くので、そんな僕に対するメッセージを入れて下さいという無茶ぶりにさらっと対応して下さいました。申し訳ないことをしたなと思います…。)

 

【内容】

9人の見た目に関する病気(リンパ管腫、動静脈奇形、網膜芽細胞腫口唇口蓋裂、全身型円形脱毛症、アルビノ単純性血管腫、ロンバーグ病、トリーチャーコリンズ症候群)を抱える人物と作者の対話形式で綴られています。

 

彼らが「見た目」問題とどのように付き合って、克服もしくは折り合ってきたかをそれぞれの人生から学べる内容になっています。

 

9通りの答えがあるので、自分の性格や価値観に近い人物から学べる部分が必ずあると思います。

 

【どんな人が読んだらよいか】

  • 同じ病気を抱えている人
  • 見た目のコンプレックスを抱えている人
  • 人間関係や人生で悩んでいる人

 

【学んだこと】 

  •  9人のうちの1人が看護師さんに言われた言葉「君は、いつも自分のことばかり気にしているけど、君を大事に思ってくれている人のことを考えたことはあるの?」が自分に対して言われているように思いました…。
  • 今の自分になるために、顔の症状やコンプレックスが必要とされるならそれはあって良かったことである。(僕自身も醜形恐怖症になっていなければ、今の妻と子供はいません。)
  • どん底に落ち切れば、あとは底を蹴って上に上がることができる、と思えるようになる時期がいつか来る。

 

【醜形恐怖症の僕が読んで楽になった本④】打倒!円形脱毛症。私ピカピカの一年生

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こんにちは、shu-changです。

 

4回目に紹介する本は「打倒!円形脱毛症。私ピカピカの一年生」です。

 

こちらの本も会社を休職中に、たまたまNHKEテレの「バリバラ」という番組の”見た目”の悩みの回を見て、(NHK、病んでる人向けの番組多いです…。)出演されていた小豆だるまさんという漫画家が、自らの円形脱毛症の体験を綴った漫画を描かれていることを知り、興味を持って読みました。

 

男性型脱毛症と円形脱毛症は違う病気ですが、同じ髪の毛の悩みという点で共感できる部分があると思います。

 

ちなみにこの本以外にも日々ズレズレ (ビッグコミックス)という漫画を描かれており、こちらは色々な種類の脱毛症の悩みについても触れられています。

 

【内容】

円形脱毛症になり、髪の毛が次々と抜けていく苦しみと闘う日々が笑いあり、涙ありの痛快なタッチで描かれています。

 

普通、脱毛症になると引きこもったり、消極的になりがちですが、円形脱毛症を治すために、東洋医学から西洋医学、果てはゲイバーのマダムに相談するまで…少しでも可能性のあることには全て挑戦する作者の行動力には脱帽です。

 

結局、円形脱毛症が治ることはありませんが、痛みを受け入れること、悲しみは永遠に続かないというメッセージによって締めくくられます。

 

【どんな人が読んだらよいか】

  • 円形脱毛症や薄毛で悩んでいる人
  • 外見のコンプレックスを持っている人

 

【学んだこと】

・脱毛症に関わらず、髪の毛の状態が昨日より良くなるということはないと思います。それを受け入れた上で自分がどう生きていくかが重要。

 

【醜形恐怖症の僕が読んで楽になった本③】死ぬくらいなら会社辞めればができない理由

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こんにちは。shu-changです。

 

3冊目は「死ぬくらいなら会社辞めればができない理由」です。

 

過労死まで追い込まれてしまう人の精神状態がリアルに描かれており、それを防ぐための思考方法が多く書かれています。

 

またマンガのため、さらっと読めて、心が楽になる処方箋のような本です。

 

個人的には死ぬくらいになる前の病むくらいの段階で会社を辞めるか環境を変えた方が良いと思います。

 

 

【内容】
人はなぜ死ぬまで頑張りすぎてしまうのか。

 

「まだ大丈夫だと思っていた。」、「他の人も頑張っているから」と精神論で頑張っているといずれ正常な判断力を失ってしまいます。

 

「今日は何か起きたくない。」「普段通りのことができない。」等、体に異変を感じたら自分の気持ちを追い込まず、素直に体のSOSに従うことが重要です。

 

「自分より大変な人がいるから、自分も頑張らなければいけない」という理由はありません。

 

優先順位は他人より自分です。

 

時には他人に頼る、すり合わない人からは逃げる等の頑張らない勇気も必要です。

 

自分の身は自分で守り、自分の人生を生きましょう。

 

世界は広いです。心身を壊す前に今の状況から離れることが大事です。

 

辞めても今よりはマシになります。何とかなります。

 

(shu-changが勝手に解釈した本書のメッセージです。)

 


【どんな人が読んだらよいか】

 


【学んだこと】

  • 「世界は本当は広いんです。」という本書のメッセージから自分は何と狭い世界の中で悩んでいたのかとハッとさせらた。
  • 結局病んでも会社は責任を取ってくれない。自分の身は自分で守ることが重要。
  • 精神論ではなく、自分が今の状況をどう感じているかが重要。

 

 

【醜形恐怖症の僕が読んで楽になった本②】嫌われる勇気

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こんにちは。shu-changです。

 

今回紹介する本は3年ほど前にベストセラーになった、アドラー心理学を哲人と青年の対話形式で学ぶ「嫌われる勇気」です。(ドラマ化もされましたが、視聴率は良かったのでしょうか。)

 

ちょうど自分が会社を休職している時、NHKの「100分で名著」という番組で取り上げられていた本で当時の僕にとって生きるヒントをくれた本でした。

 

今更かよ…という方も多くいらっしゃるかもしれませんがお付き合い下さい。

 

【内容】

アドラー心理学の根底に流れる概念は「人間関係の悩みは、すべて対人関係の悩みである」というものです。

 

多くの人は「あの人は自分のことをどう思っているんだろう」と気にし、他者の希望を満たすような生き方をしてしまい、疲弊してしまいます。

 

これに対し、アドラーはまず「これは誰の課題なのか?」を考え、どこまでが自分の課題で、どこからが他者の課題なのか冷静に線引きし、他者の課題には介入せず、自分の課題にも誰も介入させないこと(課題の分離)によって他者の人生ではなく自分の人生を生きることが重要であると説いています。

 

そして、人は自分には価値があると思えたときにだけ、勇気を持て、そしてありのままの自分が他者に貢献でき、自分が共同体にとって有益だと思えた時に自らの価値を実感できると説いています。

 

※内容のほんの一部分です。

 

【どんな人が読んだらよいか】

  • 対人関係に悩みがある人
  • 自分のように他人の目やコンプレックスで病んでしまった人

 

【学んだこと】

  • 醜形恐怖症になった要因に自分は他人に迷惑をかけてはいけない、嫌われてはいけないと他人の目を異常に気にしていたことがあり、そうでなくても良いのだと心が少し楽になった。
  • 大切なものは何が与えられているかではなく、与えられたものをどう使うかであるという部分が心に刺さった。(薄毛の経験も使いようによっては他者の役に立つし、それで貢献できるのであれば幸せです。←浅すぎ?)
  • 他人の人生ではなく自分の人生を生きる! 

 

 

【醜形恐怖症の僕が読んで楽になった本①】身体醜形障害

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こんにちは。shu-changです。

 

今回からは醜形恐怖症と診断された僕が、読んで気持ちが楽になった本を紹介していこうと思います。

 

まず一冊目は「身体醜形障害 なぜ美醜にとらわれてしまうのか」です。

 

【内容】

醜形恐怖症(身体醜形障害とも言われる)とはどんな病気か?がわかる本です。

 

この本では醜形恐怖症を「傍目には(客観的には)醜くないのに、身体の全体やある部分についてきわめて醜いと悩む心の病、あるいは想像上の醜さを悩む病」としています。

 

20数年以上の醜形恐怖症の臨床経験をもつ精神科医が、醜形恐怖症の症状や特徴を、自身の様々な患者の症例ケースを紹介しながら分かりやすく解説しています。

 

醜形恐怖症を発症しやすい人の特徴や家庭環境等のデータや具体的な治療方法も記載されており、実際に醜形恐怖症の人やそうでなくても容姿に悩みを持っている人にとってもヒントになることが書かれていると思います。

 

【どんな人が読むと良いか?】

  • 自分の体の一部分をひどく醜いと感じ、自分は病気なのではないか?と感じる人
  • 家族が体のコンプレックスに対して異常な悩み方をして困っているという人

 

【学んだこと】

  • 醜形恐怖症は病的な悩みなのか、普通に容姿を悩んでいるかを判断することが重要。(今は普通に容姿を悩んでいるだけでも、それが蓄積して発症につながる場合もある)。
  • 醜形恐怖症はそれ単体だけではなく他の神経症うつ病統合失調症、対人恐怖症、強迫性障害等)の症状の要素と併せて発症するケースが多い。自分が醜形恐怖症なのかどうか悩むのではなく、本当に病的に辛いかどうかを判断することが重要。

 

【最終話】再出発

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こんにちは。shu-changです。

 

「20代後半で薄毛が原因で醜形恐怖症を患い、会社を休職してから克服して行くまでの経験を4コマ漫画で赤裸々に綴っています。」

 

とブログの説明に記載しましたが、結局のところ、僕は醜形恐怖症を未だ克服できていません。

 

どんなに薄毛治療に頼っても、頭を丸めても、頭を隠しても、感じる強迫観念とはもうしばらく付き合っていくことになりそうです。

 

ただ、強く強迫観念を感じる環境からは離れ、少しずつでも意識を前に向けて歩いていきたいと思います。

 

話は一旦ここで最終話となりますが、克服して行くまでの経験を綴るという醜形恐怖症日記の目標は変わりません。

 

不定期にはなりますが、状況に進展があった時や、同じような病気やコンプレックスで悩む方々のためになる情報があればまたこのブログを更新していきたいと思います。

 

最後に、このブログは開始して1ヶ月に満たない短い間でしたが、僕が予想していた以上に多くの方に読んで頂きました。

 

どうもありがとうございました。

【第23話】決断

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こんにちは。shu-changです。

 

僕は「組織で働く」ことを辞め、「個人で働く」決断をしました。

 

薄毛が気になり、周りの目がある環境から逃げて、周りの目がない環境に身を置くということです。

 

もう一度会社を休職し、病気と向き合って復職する、あるいは職場を変えてもらうという方法もあったかもしれません。

 

ただ、それではまた同じことの繰り返しで、何より、自分の感覚として職場を変えてもおそらく無理だろうという予感があったのです。

 

醜形恐怖症は年をとるにつれて、症状がなくなっていくというデータがあります。

 

僕でいうと、薄毛でもハゲてても気にならない年齢になれば症状はなくなるであろうということです。

 

しかし、それはいつになるのでしょうか?

 

それまでずっと会社の中で頭や周りの目からの恐怖に耐え続け、家族にも悪影響を与えながら、向き合いたいことに向き合わず人生を過ごしていくのでしょうか?

 

それであればシンプルに恐怖を強く感じる場所から離れて、少しでも前進することが必要だと思ったのです。

 

人によっては結局逃げただけとおっしゃるかもしれません。

 

家族にさらに辛い思いをさせるかもしれません。

 

でも、僕はこの決断が後々正しかったと言えるように残りの人生を生きていきたいと思いました。

【第22話】再受診

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こんにちは。shu-changです。

 

精神論で抗うつ薬と薄毛治療薬を中止したものの、快方に向かうわけはなく、髪も精神状態も悪化した僕は再び主治医のもとへ向かいました。

 

余談ですが、薄毛治療の継続治療のために行った二つ目の病院の良心的な医者は

 

「高濃度のミノキシジルを長期間服用すると、髪がそれに慣れ、薬なしでは維持できなくなってしまい、やめると元に戻るどころか、さらに髪が薄くなってしまうことが多い。」

 

とおっしゃっていました。

 

薄毛クリニックは症例写真等で髪が生えると言う部分だけをクローズアップするのではなく、こうした負の側面があることもしっかりと伝えるべきだと思います。

 

「どうしたら、髪への執着を捨てて、本来向き会うべき家族と向き合えるのでしょうか?」

 

という問いに主治医は

 

「優先順位は第1に自分の健康、第2に家族の健康、第3に仕事の順番です。今のあなたは第1に家族の健康、第2に仕事、第3に自分の健康になっています。自分の健康を取り戻すには醜形恐怖症の根本の原因を考えること、嫌なものが何かを見極めそれを取り除くことです。」

 

とおっしゃいました。

 

自分が醜形恐怖を特に強く感じる環境、それはやはり職場でした。

 

僕には職場から離れ、何らかの形で髪への執着に折り合いをつけ、次の環境へ飛び込む。ことが必要だったのだと思います。

 

【第21話】叫び

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こんにちは。shu-changです。

 

小さい頃から頭の片隅にあった頭への執着。

 

頭への執着から仕事が手につかず他人の目に怯える職場。

 

家族と触れ合っている時にもふと意識に上る頭への執着。

 

頭へ執着して本当に大事なことに向き合えない日々。

 

そんな人生にはケリをつけたい。

 

一体どうすればケリをつけて家族ときちんと向き合えるのか。

 

僕は妻から「帰省したい。」と言われたその時から抗うつ薬と薄毛治療薬を完全に絶ちました。

 

そして再び主治医のもとへ向かうのでした。

【第20話】気付き

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こんにちは。shu-changです。

 

結局、復職して結婚した後も、髪への執着と他人の目からの恐怖は無くなることはなく、以前のように職場にいることが辛い状態に戻っていきました。

 

そして帰宅後も無意識のうちに、陰鬱な雰囲気を漂わせていたせいか、僕の状態は自分を理解し、支えてくれると言ってくれた妻の精神状態にも徐々に悪影響を与えていたのです。

 

その頃の妻は慣れない土地で初めての育児をする辛さと、唯一会う同居人の僕がこんな状態だったので二重のストレスを受けていました。

 

妻には本当に申し訳ないことをしたと思います…。

 

妻の「実家に帰らせて欲しい」という言葉は僕が今一番に向き合わなければならないのは家族だということを気付かせてくれました。

 

家族のためだと思って自分を苦しめて働くことが、家族を苦しめていたのです。